大地から切り離された上空の間で現代美術を日常の中で楽しむ住まい。クライアントの嗜好する現代美術のなかでも‘もの派’と‘具体’を軸とした作品ひとつひとつを居場所に応じて計画するギャラリー的住まいの空間を目指した。画一的に積層された10m×18mの平面に対して最上階では対角方向へ5m跳ね出した浮遊するボリュームを貫入させ、上層部2層のヴォイドを軸に回遊性を持たせた異なる5つのフロアレヴェルが立体的に交じり合う構成としている。遠景から近景まで天空の移ろいを感じながら豊かな日常を過ごすことができる新たな高層住宅の試み。