concept
公営団地の建て替え計画である。敷地の周辺にある幾つもの小さな路地に着目し、日常の何気ない一場面が重なり合い、世帯や世代を超えた出会いや交流が生まれる “路(ミチ)とたまり”によって新たな風景が創造できる建築とランドスケープを目指した。周辺の山並みや学校、住宅街に呼応するボリュームで住棟を構成し地域の新たなシンボルとなる塔状の住棟と低層の住棟の組合せを考えた。中心に位置する集会場は私が指導する学生チームのコンペ選定作品である。木造平屋の集会所は五角形による求心性を持つ計画でありながら、特徴的な5枚の壁が屋根を超えて離散的に延伸している。行政・地域・大学が関りあいを持ちながら持続的にこの地のコミュニティを建築から再興するプロジェクトである。