こどもえんつくしの6・7期工事となる本計画は、1978年竣工のメイン棟2階の改装である。園の創立から40 年以上経った現在のニーズに合わせるとともに、子どもの遊びを誘発させるような建築的な仕掛けが求められた。大切に使われてきた既存の家具や建具などの部材を活用しながら更新することを考えた。そして内装の改修に合わせて築20年が経過するエントランス空間にあるアーケードの改修を行った。既存アーケード屋根のフレームを活かしながら何か子どもたちが愉しめる場所にしたいと考えた。そこで日中に園児たちが星空を見て学べるようなアトリウムとした。具体的には季節の星座をプロットし孔を無数に開けた3次元曲面のアルミドームを製作し、現場で取り付け間際に私たちで星座となる星にビー玉を埋め込んだ。日中そのプリズム効果によって床面へ光の粒子が降り注ぐと同時に、先生と園児が寝転がって星座を探す体験できるものとしている。