敷地は長崎県内の4方が開放的な環境が広がり、南北の道路レヴェル差が800㎜ある変形した形状であった。計画にあたり造成による敷地の整形を避け、現状のGLを基準することで南側前面道路からは800㎜下がったスキップフロアの形式とした。また門型フレームによって生まれる複数の抜けにより居住空間と外部空間の距離感を考えた。敷地の形状に沿ったレヴェル差を活かした「くの字」のLDKは建物全体に心地よい視線の抜けと風・光を取り込んでいる。必要以上に手を加えるのではなく、土地の持つ諸条件をそのまま受け入れることが最大限の合理性とユニークな環境をつくりだしている。